たまリバー50キロ完走! 《2,000㎞走破記念》
山梨県笠取山から東京湾へ注がれる全長138㎞の多摩川。そのうち、多摩川河口(羽田)から羽村堰(せき)までの53㎞がサイクリングロードとして整備されている。毎日、立川近辺の多摩川沿岸を自転車で走っている私としては、いつか先ずはこの“たまリバー50キロ”を完走したいと思っていた。
本年5月から記録している自転車の走破距離が2,000㎞に達するのを記念して、「今が時だ!」と勝手に思い10月12日と14日の2日に分けて挑戦することにした。整備されたアスファルトの道路を快適に走ればよいと思っていたが、砂利道あり自動車道あり、イヤー大変。12日の立川―羽村間は、比較的順調であったが、14日は午前11時に立川をスタートして多摩川河口に到着し念願の海を臨めたのは午後4時35分。羽田からの帰りは、道が真っ暗となり怖くて川沿いは走れない。かといって自動車道は、すさまじいスピードで車が駆け抜けていく。二子多摩川で道に迷って人に聞くと更に迷宮入り。スマホのグーグルマップを頼って軌道修正。調布あたりからやっと落ち着いて多摩川左岸沿いを走ることができ立川を目指す。しかし、その間、何度も足がつり休み休みのチャレンジ。
立川に再び到着したのは、午後8時46分。その後3日間、足の痛みは取れなかった。まだまだ体力不足と感じたのと事前の調査の大切さを知ることができた。しかし、走り切ったという満足感は残った。次は、多摩川源流の一滴を求めて笠取山をめざしたい!
※以下、左の写真から順番に説明文を掲載。所在地点を緑の数値で多摩川河口からの左岸距離を表示
10月12日(月) 立川から羽村堰を目指す!
■出発:41.8km地点 午後2時9分出発 立川市富士見町
■多摩川牛群地形:43km 約160万年前の第四紀更新世初頭の堆積環境で堆積したと推測されている
■多摩大橋:43km 1966年開通の右岸方面行きの橋と、その上流側に2007年開通の左岸方面行きの橋が並列
■八高線橋梁:44km この地点で1961(昭和36)年に約200万年前のアキシマクジラの化石のほぼ全身を発見
■多摩川横断水道橋:全長670mで昭島市拝島と八王子市高月間に架かる。多摩川に架かる橋で一番長い。
■昭和用水堰:川の流れを調整するためのものを堰(せき)という。高さ15メートル以上はダムと呼ぶ。
■九ケ村取水口:江戸時代から昭和のはじめまでここから立川・昭島地域の水田をうるおしてきた。
■JR五日市線:49.5km 1930年に立川駅―武蔵岩井駅が全線開通。現在は、拝島駅―武蔵五日市駅を結ぶ
■羽村大橋を望む:53km地点、終着が見えた。羽村大橋は1974年竣工で、北西があきる野市、南東が羽村市。
■羽村の堰:玉川上水羽村取水堰。狭山湖、多摩湖、村山浄水場を経由して都内に配水されている。
■玉川兄弟の碑:江戸時代、玉川上水を引いた庄右衛門、清右衛門兄弟。8ヵ月という短期間で完成させた。
■玉川上水:江戸市中に水を引くため造られた玉川上水の出発地点。羽村の堰~四谷大木戸まで43㎞。
10月14日(水) 立川から多摩川河口へ―海を見たい!
■出発地点:多摩川左岸41.8㎞地点から多摩川河口の0地点へ向けてスタート。午前11時
■多摩川橋梁:甲武鉄道(JR中央本線)の立川駅―八王子駅間の延伸に伴って1889年(明治22年)に完成
■立日橋:39㎞ 多摩都市モノレールの建設のため1989年に道路部分が完成。2000年にモノレール開通
■日野橋:1926(大正15)年に開通し、“日野の渡し”は江戸時代初期から続く270年あまりの歴史に幕を閉じた
■貝殻橋:39㎞ 根川緑道の終点にある。貝殻坂とは旧甲州街道の“万願寺の渡し”の付近にあった坂の名前
■Y,s Road府中多摩川店:36km「府中多摩川 かぜのみち」沿いにあるスポーツ自転車の専門店
■京王相模原線多摩川橋梁:京王線の中河原駅―聖蹟桜ヶ丘駅間の多摩川に架かる橋梁、1925(大正14)年開通
■33㎞地点:川沿いに黄色の花をつけたセイタカアワダチソウが群生する。日本の侵略的外来種ワースト100
■果樹園:川沿いの畑に柿が実っていた。多摩川梨は有名だが、柿の収穫時期を迎えていた。
■六郷用水取水口:26km 江戸時代、ここから大田区の西六郷,東六郷,南六郷付近の水田まで運ばれていた
■小田急小田原線多摩川橋梁:21km 和泉多摩川駅―登戸駅間の鉄道橋。旧橋梁は1927年、2008年に架け替え
■あと10.5㎞:午後3時10分。立川より31.3㎞を走破してきた。もう一息だ!
■ビルディング群:遠くにビルディング群が見えてきた
■悪路が続く:砂利道区間が続く
■あと8㎞:このあたりで5月からの走行距離2,000㎞を達成!
■東海道線六郷川橋梁:3㎞ 1871年、日本初の鉄道の橋梁として初代の木造橋が完成。現在は4代目
■六郷水門:3㎞ 池上・矢口・羽田の一部と六郷の全域の排水を受け持つため、昭和6年(1931年)に完成
■あと2㎞:このあたり、羽田漁師町(大田区)と上殿町(川崎市)を渡る「羽田の渡し」が存在していた
■羽田大鳥居:羽田空港内にあった穴守稲荷神社の大鳥居。1999年に現在の地に移転。
■河口に到着:0㎞ 多摩川の河口。「たまリバー50キロ」の出発点。愛車 ヤマハPAS 「SADO号」は健在
午後8時46分無事立川に到着!途中、道に迷ったため約10時間の長征となった
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たまリバー50キロ
都民の健康づくりを目的として、多摩川の河川敷等を利用し羽村市(羽村取水堰付近)から大田区(大師橋緑地付近)に至る、ウォーキングやランニング、散策などが楽しめる約53kmの連続したコースを、東京都都市整備局が沿川区市とともに定めたもの。
参考資料
「多摩川サイクリングロード完全ガイド」
著者:小林一郎・D-create 2013年発行 株式会社マガジンハウス
「多摩川サイクリングマップ」
自転車生活ブックス編集 2009年発行 株式会社ロコモーションパブリッシング
「たまリバー50キロコースマップ」 東京都作成 :ミウラ折で折り込まれた携帯できるマップ
立川市役所・まちづくり部・公園緑地課などでもらえます。